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ずっと傍に……
第33章 私の幸せ…
「陽葵先生はいつも酎ハイですが、ビールは苦手ですか?」
ガヤガヤとうるさい中で、高梨先生が耳元で聞いてくる。
近いと思いながらこのうるさい中では仕方がないと、私も高梨先生に顔を近づけて話をした。
「ビールは苦手です。酎ハイや梅酒しか飲めません」
「そうなんだ…じゃあ、今度自家製の梅酒持ってきますよ。ブランデーより日本酒につけてるほうが先生好みかな?」
「えっ??自家製なんですか?それにブランデー…日本酒って」
「庭に梅の木があるんですよ。それを毎年漬けています。ブランデー・日本酒・ホワイトリカーと3種類。ホワイトリカーと日本酒が甘いんですけど、俺的には日本酒が好みなので持って行きますね」
梅酒をつけるという意外な先生の趣味に驚きながら話が弾んでいた。
そして梅酒の種類が豊富だったため飲むペースも知らず知らずのうちに上がっていたんだと思う。
お開きになる頃には完全に酔っぱらっていた。
「陽葵先生…大丈夫ですか?」
外に出ると夜風が気持ちよくてフラフラと歩いていると、高梨先生が駆け寄って腰に手が回りぐっと引き寄せられた。