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ずっと傍に……
第33章 私の幸せ…
「ん~…身体がフワフワします…今にも飛べそうな気がしてますよ。」
フフフッと笑いながら告げると、高梨先生は溜息をつきながらも笑ってくれた。
「高梨先生と陽葵先生は同じ方向だから…任せていいか?」
後ろから現れた小林先生はにやにやとしながら高梨先生に私を託し、さっさと帰って行った。
残された私たちは夜風に当たりながら少し歩くことにした。
その間中、腰をぐっと引き寄せられ、私は高梨先生にもたれかかりながら歩いた。
「今日は遅くなっても大丈夫だったんですか?」
「息子…ですか?もう14歳ですからね…ご飯の用意だけしていれば…何もいいませんよ…普段から口も聞いてくれませんしね」
説明しながら愚痴になってしまう。
「昔は可愛かったんですよ。ママと結婚するんだとか、ママ大好きだとか言ってくれてたんです。それが…今では口も聞いてくれない…何か寂しいですね」
「寂しいんですか?」
「そりゃあ…寂しいですよ…ふたりっきりの家族ですから…友也の為に頑張って来たのに…その子が私の事見向きもしなくなったら…ひとりなんだなって…もう私なんていらないんだなって…寂しくなりますよ」
酔っぱらっているからなのか、普段思っていることを口にする。