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ずっと傍に……
第34章 見えない想い…
「たっちゃんが女性を連れてくるとはね…おばちゃん待った甲斐があったよ」
大将と同じ体格のいい女将さんは、ワハハハハッと豪快に笑った。
「本当だよな。一生独身か?って心配してたけど…そうかそうか。彼女と一緒に店に顔を出してくれるってうれしいね~~」
「でしょう?だからあんた。これサービスでいいよね」
とういいながらビールと梅酒を目の前に置いて、大将と奥さんも小さなグラスにビールを注いで一緒に乾杯をする。
高梨先生を見ると、困ったような恥ずかしそうに顔を赤らめていた。
その姿がかわいいと思う。
誠実で真っすぐで…この人だったら友也とも上手くやってくれそうだと淡い期待をする。
「で、どこで知り合ったのさ。」
「…同僚です…」
「ほう、同僚ね。どっちから好きって言ったんだ?たっちゃんには無理だろうから…」
大将はちらっと私を見て、どうなんだいと目線で聞いてくる。
「えっと…」
「俺ですよ…俺から好きだって…」
困っている私の代わりに高梨先生が、やけくその様に答えていた。
その感じが可笑しくて笑っていると、高梨先生の肘が私をつつく。