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第34章 見えない想い…

「陽葵の匂い…」

「ヤッ…そんなところで喋らないでっ」

クリに息がかかり、それだけで感じてしまう私の身体は期待している。
その唇で、舌で弄ばれたいとクリはヒクヒクと待ち構えているようだった。

「陽葵も俺とこうなることを望んでいたよう…それが良く分かる…」

「お願い…焦らさないで…」

「んっ？？焦らす？？」

龍也は意地悪そうに顔を上げて私に問いかける。
いつも優しかった龍也はそこにはいなくて、意地悪な瞳をした雄が私を見下ろしていた。

「…龍也…意地悪…しないで…。…触って…」

龍也はフッと笑って、鋭い目つきを和らげた。

「おねだり上手ですね。いいですよ。陽葵から誘ったんです。容赦はしない」

その言葉に、ゴクリと喉がなった。
彼がどんな風に私を抱くのか、私を鳴かせるのかドキドキする。
そんな私を見透かしているような視線をする龍也は妖艶に微笑み、クリにチュッと触れるだけのキスを落とした。