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ずっと傍に……
第34章 見えない想い…
言ってはダメだと分かってる。
私が感情的になったら拗れることぐらい分かってる。
だけど、その言葉を飲み込むほどの余裕が今の私にはなかった。
言って後悔すると分かっていても言葉が勝手に音になる。

「…友也だって…お母さんを見てくれないじゃない…話しても口を聞いてくれない…だからお母さん…寂しくて…」

さすがにその先は言えなかった。
寂しくて他の人に頼って、人を愛してしまったとは言えなかった。

「はっ?俺のせいか?全て俺が悪いって言いたいのか?えっ?」

怒りに満ちた瞳は更に鋭さを増す。
これがあの、かわいかった友也の瞳なのだろうか?
ママママと抱き付いて好きだと言ってくれていた友也なのだろうか…
そんな事を考えていると、不思議と冷静さを取り戻す。
感情的になってしまったけど、感情的になってしまったら相手は益々意固地になる。
だから反抗している生徒と同じ土俵に立つのは得策ではない。
そう教わった。
一度カッとなった子に何を言っても無駄で、何かを言えば逆に火に油を注ぐようなもの。
だからイライラがおさまった頃の方が話しやすい。
だから、こういう場合は何も言わないか、ただ宥めるだけ。
話すのは落ち着いてから…
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