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ずっと傍に……
第35章 すれ違う心…
ふたりの言葉に自然と涙がこぼれていた。
友也がそんな事を思っているなんて知らずに、ずっとそんな事を抱えて悩んでいたなんて知らずに…私は何をやっていたんだろう。
友也の幸せを一番に考えながら、友也の悩みさえ気づいてやれなかった。
父親がいないとかじゃない。
父親でも母親でも男でも女でもない。
ただひとりの人間として、理解してあげられなかった私の落ち度。
『なぁ、友也…俺は…ずっと見て来たよ。友也が生まれてからずっと…その間、お前の母さんが不幸だった事は一度もない。辛かった時も大変な時もたくさんあったが不幸じゃなかった…。友也が笑っていることだけを望んで育ててきた…中学生になって反抗期になっても、面倒だとか鬱陶しいとかじゃなくて、ただただ心配してた…今回の事だって…最後までお前は悪くないと言い張ってたらしい…友也は何も悪くないから私から友也を奪わないでと…喧嘩してもいい、反抗してもいい、多少怪我をしても仕方がない…だけどな。生まれなければよかっただけは言っちゃダメだ…それは、お前の母さんの今までを全てを否定することになる』
友也がそんな事を思っているなんて知らずに、ずっとそんな事を抱えて悩んでいたなんて知らずに…私は何をやっていたんだろう。
友也の幸せを一番に考えながら、友也の悩みさえ気づいてやれなかった。
父親がいないとかじゃない。
父親でも母親でも男でも女でもない。
ただひとりの人間として、理解してあげられなかった私の落ち度。
『なぁ、友也…俺は…ずっと見て来たよ。友也が生まれてからずっと…その間、お前の母さんが不幸だった事は一度もない。辛かった時も大変な時もたくさんあったが不幸じゃなかった…。友也が笑っていることだけを望んで育ててきた…中学生になって反抗期になっても、面倒だとか鬱陶しいとかじゃなくて、ただただ心配してた…今回の事だって…最後までお前は悪くないと言い張ってたらしい…友也は何も悪くないから私から友也を奪わないでと…喧嘩してもいい、反抗してもいい、多少怪我をしても仕方がない…だけどな。生まれなければよかっただけは言っちゃダメだ…それは、お前の母さんの今までを全てを否定することになる』