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ずっと傍に……
第37章 時の流れ…
3月半ばの暖かな週末、小林先生の退職祝を兼ねた同窓会が盛大に開かれた。
と言っても、新人教育という名目で65歳まで教師生活を続けていた小林先生。
殆どの生徒が参加して盛り上がっているのは言うまでもなく、楽しい時間はあっという間に過ぎていき、最後の時を迎えた。
『それでは、最後に小林先生から一言お願いします。』
進行役の同級生の一言でざわついた会場内は静まり、談笑していた小林先生は前に移動してマイクを手にして恥ずかしそうに頭をポリポリ掻いていた。
『あ~…なんだ…卒業してしまったキミたちには何もしてあげられなかったが…3年間という短い期間、共に過ごした日々は俺にとってかけがえのない時間だった。何百人何千人と生徒を受け持ってきたが、その中でも一際覚えているのがキミたちだ』
マイクを通して聞く小林先生の声は震えているような気がした。
そして、まだ言葉を発したばかりだというのに、すすり泣く音まで聞こえ始めた。
それだけ、小林先生はみんなから慕われていた。
怒ると怖いけど、生徒に寄り添ってくれる良い先生だった。
と言っても、新人教育という名目で65歳まで教師生活を続けていた小林先生。
殆どの生徒が参加して盛り上がっているのは言うまでもなく、楽しい時間はあっという間に過ぎていき、最後の時を迎えた。
『それでは、最後に小林先生から一言お願いします。』
進行役の同級生の一言でざわついた会場内は静まり、談笑していた小林先生は前に移動してマイクを手にして恥ずかしそうに頭をポリポリ掻いていた。
『あ~…なんだ…卒業してしまったキミたちには何もしてあげられなかったが…3年間という短い期間、共に過ごした日々は俺にとってかけがえのない時間だった。何百人何千人と生徒を受け持ってきたが、その中でも一際覚えているのがキミたちだ』
マイクを通して聞く小林先生の声は震えているような気がした。
そして、まだ言葉を発したばかりだというのに、すすり泣く音まで聞こえ始めた。
それだけ、小林先生はみんなから慕われていた。
怒ると怖いけど、生徒に寄り添ってくれる良い先生だった。