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ずっと傍に……
第37章 時の流れ…

私の方も頭を下げると、志保さんは何度も何度もお礼を言いながら大地くんに抱きしめられていた。
その大地くんの表情も優しくて、ふたりは幸せなんだなと思いホッとした。
そして、話を聞いていてずっと気になっていた事を聞いた。

「あの…志保さん…お母様が亡くなった理由知ってたんですね」

「ええ…祖母が亡くなる前に聞きました…陽葵さんは知ってましたか?」

「はい…付き合いだした頃に一度…ちょっと待っててください」

私は寝室に向かいクローゼットの中から色あせた箱を取り出した。
これは友紀也から貰ったもの。
私と友紀也だけの秘密だと以前に見せてもらった友紀也の大切な思い出の品。
本当は見せるつもりはなかった。
だけど、お母さまの死の真相を知ってるというのなら、これを読んで欲しいと思う。
お母様の本当の想いを、人からではなくお母様の言葉として…
それを持ってリビングに行き、テーブルの上に置いた。
色あせてはいるけど、封筒に書かれている文字はきちんと認識できる。

「これは?」

手に取って見る志保さんは不思議そうな顔をしていた。
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