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ずっと傍に……
第37章 時の流れ…
7年しか一緒にいなかったのに、お母さまは友紀也の性格を理解している。
そして、友紀也が心から信頼できる友達は、私が知っている中でも3人はいる。
「竹吉さんと直海さん。そして甲斐田さん…私が知っているのはこの3人かな?この手紙に書いてあるように、適当な友達を作る人じゃなかったみたい。だけど信頼してしまえば、とことん相手を信用する…家族のような…強い絆で結ばれてるのよ」
「そうね…お兄ちゃんは誰とでもつるむような人じゃなかった。私とは正反対ね。…小さい頃からお兄ちゃんとお父さんだけだったから…周りに人がいないと寂しくて不安で…だから誰でも良いから傍にいて欲しくて友達はたくさんいた。だけど、卒業しちゃったらそれっきり…私は浅く広く友達をつくったけど、お兄ちゃんは深く狭くって感じよね」
志保さんは懐かしむようにそう答えてくれた。
その言葉に、友也はクスッと笑う。
「だったら、俺は志保さんの血を引いていますね。俺も浅く広く友達をつくるタイプですから。やっぱり志保さんとは血が繋がってる」