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ずっと傍に……
第38章 引き継いだモノ…
「そうね。気持ち良いからが一番なんでしょう。では、そのリスクを考えたことありますか?」
「まぁ…妊娠する…性病うつされる…後始末が面倒くさい」
ケラケラ笑いながら話す吉岡さんに悪びれた様子はない。
そして、この授業を面白半分で聞いているのが手に取るように分かる。
「分かっていても避妊はしない?それとも相手が避妊をしてくれない?」
吉岡さんを見据えて聞くと、彼女は口を閉ざした。
他人事だから口にできても自分の事になると他の生徒の前で話すのは気が引けるのだろう。
ここで平気で自分の性事情を話されても私の方が困ってしまう。
「なぜ、避妊が必要か。それは理解できてますね。それでも避妊しない理由。気持ち良いから避妊しない。その時は良いでしょう。お互いに愛し合って幸せの時間を共有できるのだから。ですが、もし妊娠してしまったらどうしますか?産みますか?中絶しますか??もし、みなさんが妊娠したとします。男子生徒は彼女が妊娠したと思ってください。その時、みなさんはどうしますか?産みますと言う人、手を挙げてください。」