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第38章 引き継いだモノ…

「ですが先生…話せば興味を駆り立てると思いませんか？この授業によって…そういう生徒が増えるとは考えないんですか？」

ずっと黙っていた保護者が口を挟んでくる。
これまた毎年同じ内容で応えは決まっている。

「そうは思いません。少なからずSEXに興味がない生徒はいないと思っています。私たち大人は子供がSEXをするのを嫌います。するべきことではないと言います。ですが、自分たちはどうでしたか？高校生の時、経験はしませんでしたか？」

こう言えば大半の親は口を噤む。
自分たちも学生の頃に経験していること思い出せば、何も言えなくなるのは当然の事。
それでも、しつこく食い下がってくる親もいる。
自分の時の事は棚に上げて、自分の子供にはSEXは行けない事だと教え込もうよとする。
それが返って逆効果だと気付きもしないで…
だけど、今年の親は口を噤んだまま意を唱える者はいなかった。
そうなれば話はスムーズに進むことも経験上分かっている。
それでも心配事は少ない方が良い。