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第38章 引き継いだモノ…

一通り話終えて教室内を見渡せば、いつの間に真剣な瞳が私に向いていた。
その瞳を見て思いは伝わっていると、話したことに間違いはなかったんだとホッとする。

「先生！！」

ひとりの生徒が手を挙げたので、どうしたのか聞くと、毎年同じような質問が帰ってくることに考えることは同じなんだと実感する。

「こんな話をするということは、…そういうことをしても良いってことですか？」

「それは違います…SEXは何歳になったらしていいのか。それは先生も分かりません。そして高校生でしていいと言っているわけでもないんです。ただ、高校生になり彼氏彼女ができればSEXをするのは自然の流れだと思っています。その時の知識はどこから来るんでしょう？雑誌？AV?それとも経験した友達から？そこから得た知識が全て正しいとは思えません。増してや危険な事が何なのか、きっと分からないはずです。だったら危険な事が何なのか先に教えておくのがベストだと先生は思っています。SEXはダメだと言ったらしませんか？そうじゃないでしょう？だったら予防策を…何がダメで、何が良いのか、それを教えるべきだと思って、この授業をしています。」