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ずっと傍に……
第47章 俺も誓うよ…
「どういう事なんだ?俺は何も聞いてないぞ!!」
職員会議が終わり、自分の席に戻ろうとする桜木先生を引き留めて今の話を詳しく聞こうとにじり寄る。
「言葉そのままですよ。3学期いっぱいで教師を辞めることにしたんです」
「だけどお前っ!教師は天職だと言ってただろう」
「そうですね…ですが…教師をやって行く自信がなくなったんです…そんな気持ちのまま続けるには無責任だと思ったんです。ただそれだけです」
桜木先生は強制的に話しを終わらせて自分の部屋に行ってしまった。
あれだけ教師は天職ですからと性教育にも熱心で、この夏に起きた妊娠騒ぎの生徒も、その後にクラス内でゴタゴタを起こした生徒にも親身になって接していたというのにどういう心境の変化なのか…それとも自分のクラスの生徒が妊娠してしまった責任から辞めると言っているのか、桜木先生の気持ちが分からなかった。
何度その話をしてもはぐらかされるだけで、本当の理由を聞くことができなかった。
そして、あと数週間で卒業式と言う時に桜木先生から声をかけられた。