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ずっと傍に……
第48章 奇跡のはじまり…

「じゃあ、おじさんによろしく」

「ああ。たまに顔出せってよ」

「そうだね。近いうちに事務所に顔をだしますって伝えといて」

「了解!じゃっ」

お互いに手を振り合ってそれぞれの帰路についた。
バスを乗り継ぎ降りた頃には澄み渡っていた空も一変し、どんよりと雨雲が広がり、今にも雨が落ちてきそうだった。

「あんなに晴れてたのに…」

いつも歩く道でさえ薄気味悪さを感じ身震いしそうなほど異様な雰囲気だった。
そんな事を思いながら歩いていると、ポツリポツリと雨がアスファルトを濡らしていく。
アスファルトにしみこむ雨の匂いは嫌いではないが、傘を持ってない今悠長なことを思っている場合ではないと足を速めた。
踏み切りにさしかかろうとすると、目の前に傘も差さずにキョロキョロとしている女の子が目に留まった。

「お母さんでも探してるのかな?」

そんな事を考えながら近づいていくと、女の子は急に踏み切りをくぐり線路に入ろうとした。
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