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第48章 奇跡のはじまり…

それは夢かもしれない。
だけど、僕が経験できなかった幼い頃の愛情を受けることができたと思う。
だから人に優しくなれたし、その後の僕の人生も少しずつ変わって行った。
あれほどまでに人を信じる事ができなかった僕が、少しずつだけど人を信じられるようになった。

「志保…奇跡は必ず起きるんですよ。」

「何？それっ」

僕の言葉に志保はクスクスと呆れたように笑った。

「世の中には僕たちが理解できない事の方が多いんです。理解していると思うのは僕たちの驕りなのかもしれません。その奇跡は僕たちを幸せの未来に導いてくれる…僕はそう思います。」

目覚めて思うことがある。
この世に奇跡はあるのだと。
それが何なのか分からない。
だけど、その奇跡が僕を幸せに導いてくれると、その奇跡に早く会いたいとおもう僕がいた。



FIN.