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ずっと傍に……
第52章 何もしないで後悔をするより……
「それでも……辛い未来だと分かっていても、陽葵は友紀也くんの傍にいることが幸せだと思うんだね」
「うん。離れる事の辛さは実感した。だから傍にいたい」
「そうか……けど、次はないんだぞ?次に離れてしまったら戻ることができない。それがどういう意味か理解しているんだね」
念を押すように現実を言葉にするパパ。
それは友紀也がこの世を去るということ。
そうなれば今回のように再会することは叶わず永遠にさよならをするということ……
そう思うと自然と涙がにじみでる。
この世に友紀也がいなくなると思うと、今でも震えるほど怖い。
それでも私は友紀也の傍にいると決めた。
「次……がないのは分かってる。だからこそ一緒にいたい。一緒にいて戦いたい。そして、最後には幸せだったよって笑ってほしい。私の願いはそれだけ……」
お互いに真剣な眼差しを向けて思いを口にする。
私が友紀也をどんなに愛しているか分かってるふたりなら私の気持ちを分かってくれるはずと信じて……