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ずっと傍に……
第52章 何もしないで後悔をするより……

「それでも、陽葵は友紀也くんの傍にいることを望むんだろう?」

「ごめん、なさい」

今はその一言だけしか返せなかった。
そんな私に、パパはフッと笑った。

「お前は意外と頑固だ。こうと決めたら一直線に進んでいく。それをハラハラとしながら見ていることしができないのが歯痒いよ」

「それが親の務めですよ。この家に閉じ込めておけるわけありませんからね。この子が自分で決めた道です。辛い未来が待っているのも覚悟して傍にいる事を決めたんです。温かく見守ってあげましょう。友紀也さんになら陽葵を任せて大丈夫だと私は信じていますよ」

渋るパパにママが優しい言葉をかけた。
ママがあっさりと認めてくれるとは思わず驚いていると、ママはパパの手を取って優しく包み込む。

「あなた……」

「……分かってる、これは陽葵の人生だ。私たちが何を言っても陽葵が自分の意見を曲げるとは思ってはいない。分かっていても辛いだけの未来を手放しには応援できないんだ」

そう言って、パパは頭を抱えてしまった。
そんなパパにママは寄り添う。
その姿が印象的で私の憧れでもある。

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