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ずっと傍に……
第52章 何もしないで後悔をするより……

「正直殴りつけてやりたかったよ。死の恐怖から救ってほしいなんて、だったら傍に居続ける陽葵の辛さは関係ないのかと、今までそれが嫌で頑なに陽葵に会わずにいたんじゃないのかって怒鳴りつけたかった……だけどできなかった。……パパとママが友紀也くんの言葉に怒りを感じているのに学先生は微笑んで友紀也くんを抱きしめて言ったんだ。――やっと本心を言えたな。それだけ友紀也にとって陽葵くんが大事だということだ。陽葵くんには辛い未来かもしれないが、友紀也が本心を言える相手と巡り合えてよかったと、本当によかった、と感激されてた。そして私たちにも頭を下げて言うんだ。――これは友紀也の我儘でしかないのかもしれない。だけど父親代わりの私としては心から信頼している陽葵くんに傍にいてもらえれば心強い。勝手は承知している。どうか友紀也と陽葵くんが一緒にいることを許してほしいと頭を下げられたよ。その時に分かったんだよ。陽葵が友紀也くんを思う気持ちと思う分量だけ、友紀也くんも陽葵の事を思っていると。だから私たちは友紀也くんに伝えたよ」

そう言ってパパは笑った。

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