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第11章 嫉妬と牽制…

「それよりヒナ。お前の方はどうなんだよ。彼氏とはうまくいってるのか？」

大地くんは話を逸らすかのように私の嫌は話題に触れてくる。
喧嘩もしていないし別段何もないけれど、会えない寂しさから友紀也の話はしたくなかった。

「普通かな？」

無難な答えを返せば、何かを察した大地くんはそれ以上は何も聞いてはこなかった。
聞いて来なくてホッとしていると、めぐちゃんが爆弾発言を投下させた。

「ね～…大地とひなっちって高校生の時つきあってたって本当？なんで別れたの？」

それ聞いちゃいますか？
と大地くんと苦笑いするしかなかった。
別れた理由、
私が友紀也を忘れられなかったから、そして大地くんに無理やり…
だけどそれは口が裂けても言える事ではない。

「色々とね。あの時はまだ子供だったからね～」

ここでも話を濁しながら、それでもめぐちゃんは納得したのかさほど興味がなかったのか、ふ～んと興味なさそうに返事をする。
未だにめぐちゃんの性格が把握できていない。
悪い子ではないないし、友達としてもつきあいやすい。
それでもたまに理解できない言動に不思議ちゃんを感じていた。