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第11章 嫉妬と牽制…

「はぁ？ここに来て飲まないってないだろう…酒豪のお前が飲まないって身体の調子でも悪いのか？」

「そんなわけないですよ。ただ今日は車ですから遠慮しておきます」

やんわりと断る友紀也に竹猿さんは引くつもりはなさそうで、色々な理由を付けて友紀也に飲ませようとする。
そして、最後は竹猿さん宅に泊まると言うことに話が落ち着いた。
友紀也は苦笑いをしながら、私の耳元で「ごめんね」と呟いて、竹猿さんから缶ビールを受け取り、私と奥さんの直海さんはジュースで乾杯をした。
そして友紀也はゴクゴクとビールを流し込んむ。
勢いよく飲む友紀也を驚き顔で見ていると、直海さんはクスクスと笑いながら教えてくれた。

「友紀也とこの人ね。昔から張り合ってるのよ。俺の方が強い。僕の方が強いってね。今日もこの調子じゃ決着がつくまで飲んじゃうかもね。」

「張り合うって…一番強いのは直海じゃないですか？僕も竹猿も直海に勝った記憶はありませんよ」

「それ、陽葵ちゃんの前で暴露しちゃう？？」

ケラケラ笑う直海さんはお日様みたいにキラキラしていた。