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ずっと傍に……
第12章 心友…
「桜木……先生?」
店員が引き上げた後、怖い人に口を開くように恐る恐る先生の名前を呼んだ。
「はい。桜木です。驚きましたか?」
友紀也が断言すると、今日2回目の絶句。
その姿を見て本当に申し訳なく頭を下げた。
「千佳、咲、黙っててごめん…私…友紀也…桜木先生とつきあってたの」
意を決して口にしてもふたりは黙ったままだった。
それでも私は続けた。
友紀也とつきあうきっかけになったあの日の事から順に追って説明した。
途中、友紀也の手が私の手をギュッとにぎりしめてくれて「がんばれ」と言われているような気がして全てを話すことができた。
最後には涙声になりながら…
「去年の秋頃に教えて良いって言われてたけど怖くて言えなかった…ずっと心配してくれてたのに騙すようなことした私を許せないんじゃないかって…そんな私なんて友達じゃないって言われるんじゃないかって怖くて…言えなかった…ごめんなさい」
友紀也の手をギュッとにぎりしめて深々と頭を下げた。
何も言って貰えず顔を上げられないでいると、千佳の深いため息が聞こえてビクッと身体が震えた。
「本当にがっかりだわ」
冷たい言葉に身体の温度が下がる気がした。
店員が引き上げた後、怖い人に口を開くように恐る恐る先生の名前を呼んだ。
「はい。桜木です。驚きましたか?」
友紀也が断言すると、今日2回目の絶句。
その姿を見て本当に申し訳なく頭を下げた。
「千佳、咲、黙っててごめん…私…友紀也…桜木先生とつきあってたの」
意を決して口にしてもふたりは黙ったままだった。
それでも私は続けた。
友紀也とつきあうきっかけになったあの日の事から順に追って説明した。
途中、友紀也の手が私の手をギュッとにぎりしめてくれて「がんばれ」と言われているような気がして全てを話すことができた。
最後には涙声になりながら…
「去年の秋頃に教えて良いって言われてたけど怖くて言えなかった…ずっと心配してくれてたのに騙すようなことした私を許せないんじゃないかって…そんな私なんて友達じゃないって言われるんじゃないかって怖くて…言えなかった…ごめんなさい」
友紀也の手をギュッとにぎりしめて深々と頭を下げた。
何も言って貰えず顔を上げられないでいると、千佳の深いため息が聞こえてビクッと身体が震えた。
「本当にがっかりだわ」
冷たい言葉に身体の温度が下がる気がした。