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ずっと傍に……
第14章 顔合わせ…

「陽葵、上がってもらいなさい」

中々上がってこない私たちに痺れを切らしたのか、ママがリビングから顔を出して玄関先で話している友紀也を見て顔を赤らめる。

「初めまして、沢渡と申します」

ママに名前を聞かれて沢渡と教えていたから、友紀也も今は沢渡と名乗って挨拶をする。

「陽葵の母です。いつも娘を送っていただきありがとうございます。主人も待っていますので上がってください。」

「では失礼いたいます」

友紀也はママに頭を下げて上がった。
ママには好印象のようで終始にこにことリビングに通してくれた。
パパはと言うと、ムスッとした顔で両腕を組んでソファーに座って何も話さない。

「沢渡と申します。今日はお招きいただきましてありがとうございます。」

礼儀正しく挨拶をすると、パパはうんとだけ頷いてじっと友紀也を見つめ見定める。
その視線に臆することなく、いつもの穏やかな笑顔を向けていた。

「とりあえず座ってください。お茶と珈琲どちらがいいかしら?」

「いえ…お構いなく…」

「遠慮なさらず…陽葵、珈琲でいいかしら?」

「…そうだね。珈琲がいいかな?」

ママと友紀也だけがいつもの調子で、私とパパだけがぎくしゃくして落ち着かない。
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