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第17章 対峙…

友紀也がそんなことをすることはないのにどうしてと思っていると、顔を上げた友紀也は説明を始めた。

「今回の喧嘩の原因はある程度の予想はついています。矢畑さんの事が原因ではないですか？」

友紀也が蒼を見て女子生徒の名前を口した。
矢畑さんとは、きっと、妊娠して騒動になった女の子…
友紀也の問いに蒼は顔を背けて何も話そうとはしない。

「もうご存知かとは思いますが、僕のクラスでは問題が起こっています。それでクラス内がまとまっていないということも認識はしています…蒼くんは正義感の強い子です。ですから許せなかったんだと思います。ある一部の生徒たちの間でその生徒の悪口をいっているのが…」

「蒼…本当なのか？」

蒼は黙ったままいまだに何も話さない。
だけど、その沈黙が友紀也が言っている事が本当だと言っているようなものだった。

「桜木先生が庇うことはないですよ。否定しないのが良い証拠じゃないですか…訳もなく喧嘩を吹っ掛けたんですよ。姉弟揃って問題児――――」

「部外者は黙っていてください！！！」