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ずっと傍に……
第17章 対峙…
「…許してくれるの??」
「ああ…今日の桜木先生…沢渡くんの方がよかったんだよな…沢渡くんを見ていて陽葵を預けていいと思えたよ。だけどな…やっぱりまだパパは陽葵のパパでいたいんだ…あと2年、ここで暮らさないか?もちろん週末は向こうに行ってもいい…だけど平日だけは昔みたいに過ごしたい…」
それはパパの切実な願い。
私は許してもらえただけでうれしくて頷いた。
本当は友紀也とずっと居たいと思っていたけど、こんなにも私のことを愛してくれていると思うと嫌とはいえなかった。
2年はきっとあっと言う間。
2年後には嫌でも私はこの家を出て友紀也の元に行くことになる。
だったら少ない2年という日を家族で過ごしたいと思った。
「パパ…戻ってくるよ…結婚して出ていくまで、私のパパでいて」
そう伝えると、パパは嬉しそうに笑って、涙を流していた。
初めて見るパパの涙に止まりかけていた私の涙も溢れてきて、ふたりして泣いた。
お風呂から上がった蒼が不気味なものを見るように逃げ出していった姿を見て泣きながら笑った。