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ずっと傍に……
第18章 うそつき…

「友紀…也…」

友紀也の名前を呼んでも、友紀也が振り返ることはなかった。
何度も何度も大きな声で呼んでも、友紀也が私を見ることはなかった。
その代わり、公園の入り口に立っている志保さんに優しく微笑む友紀也の表情が目に入った。
風に乗って微かに聞こえてくる2人の会話…

「身体冷えますよ」

「分かってるけど…ユキが心配で…私があの人からユキを奪ったから…ユキを苦しめてる」

「志保のせいではありませんよ。僕が彼女より志保を好きになってしまっただけのこと…志保に出会わず人生を過ごすことの方がもっと残酷なんです…僕の事を思うのなら、そんな顔しないでください。僕が愛しているのは志保ですから。僕の傍で笑っていてください。」

私に紡いでいた愛の言葉は、今は志保さんに向けられる。
あの笑顔も言葉も全部私に向いていたはずなのに…どこで狂っちゃったんだろう。
愛し愛され幸せだったのに。
ずっと友紀也の傍で生きていけると信じていたのに…

「泣く時は声を出した方がすっきりするよ。俺が傍にいるから…」

いつの間にか傍にいた大地くんの言葉に、我慢していたものが一瞬にして破壊された。
とめどなく流れる涙。
拭っても拭っても後から後から流れ出る涙と共に声を出して泣いた。
その泣き声が友紀也の耳に届いても、友紀也が振り返って戻ってくることはなかった。
これが本当の終わり…
私と友紀也の関係が全て終わった瞬間だった…
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