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ずっと傍に……
第20章 出逢った意味…

「とりあえずは、ちゃんと卒業だね…そっちは問題ないんだよね?」

「うん…今のところは大丈夫…でも就職かぁ…結婚すると思ってたから気にしてもなかった…」

「もしもし?…別れて数か月たってるんだから考えようよ!!自分の将来でしょう?」

恭平さんの言葉はいつだって正しい。
自分の将来のことなのに、未だに他人事みたいに未来の自分が見えてこない。

「ゆっくり考えろって言いたいところだけど…でも仕方ないか…自分のペースで進めたらいいよ。慌てて入った会社がブラックとかありえないしな」

恭平さんはそう言って、いつも逃げ道を作ってくれる。
辛すぎる事でも現実をつきつけながら、最後には逃げ道を作り私が前に進めるようにしてくれていた。
それから将来の事を考えるようになった。
結婚という選択肢がなくなった今、就職するしか道はない。
就職もせずにフリーターになり、大学を卒業した後でも親に迷惑をかけたくはなかった。
だけど、どうしたらいいのかも分からなかった。
考えれば考えるほど分からなくなり、身動きがとれなくなっていた。
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