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ずっと傍に……
第20章 出逢った意味…
「恭平さんとはそんな関係じゃないよ…ただ一緒にいて楽だから…」
「俺は楽じゃないのかよっ…」
私の言葉に泣きそうな顔をする大地くんに、どう言っていいのか分からなかった。
ずっと傍にいて何も言わずに支えてくれた大地くん。
一番辛い時に傍にいてくれたのは大地くんだった。
大地くんの傍に居れば友紀也の事を忘れられるかもしれないと思った事もあったし、甘えていたのも事実。
「楽…だったよ。一番辛い時に支えてくれたのは大地くんだし感謝してる。だけど、彼は…同志みたいなものかな?同じ経験をして同じ苦しみを抱いて抜け出せない…」
「傷の舐めあいで前に進めるのか?」
鋭く突っ込む大地くんに苦笑いしかできない。
だって、傷の舐めあいかと言われれば違うとは言い切れない。
お互いの寂しさを埋めるために一緒にいるのだから…