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ずっと傍に……
第21章 この愛が燃え尽きるまで…
―…
――…
―――…
いつの間にか眠っていたようで、起きたら昨日より身体は重く、動くのでさえ苦痛だった。
それでも友紀也に会いたくて、会えなくても近くにいたくて、重い身体をひきずりながら病院に向かった。
家を出る時にママに何度も止められたけど、それを振り切って、またいつものベンチに座る。
昨日からの雨で足元はぬかるみ、いつもより肌寒かった。
傘に落ちる雨音を聞きながら長い一日が始まった。
そう思っていたら、大地くんが顔を出して、暖かいお茶を差し出した。
両手で持つと暖かかった。
「ヒナ…もうやめよう…このままじゃ、ヒナの身体がもたない」
心配してくれる大地くんの心は嫌というほど伝わっていたけど諦めるわけにはいかなかった。
「だったら、友紀也に会わせてくれる?」
その一言で、大地くんの顔が苦痛に歪み、私から瞳を逸らした。