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ずっと傍に……
第21章 この愛が燃え尽きるまで…
「あの状況で…嘘をついてもヒナは信じた?志保さんが妹だと分かって、友紀也さんが病気だって分かったあの時に…また嘘をつき続ける俺たちの話を信用できた?」
私の思いに大地くんは静かに告げた。
「それでも…嘘をつき続けてほしかった…兄妹と愛し合っているでもなんでも嘘をつき続けてほしかった…それができないんだったら私が望むことを叶えて欲しい…友紀也に会いたい…友紀也に…」
頬を流れる涙が、冷たい頬を暖めポタリ、ポタリと落ちていく。
どこの部屋にいるか分からない友紀也の部屋を探しながら会いたいと願う。
「…会いたいよ…友紀也に…会いたい…」
私の言葉は友紀也に届かない。
どんなに思っても友紀也は頑固だから簡単には想いを曲げない…
「俺…友紀也さんの気持ちも…ヒナの気持ちも分かるから…できることならヒナを友紀也さんに会わせたい…だけど、友紀也さんの思いも痛いほど分かるから…友紀也さんの覚悟は…半端じゃない。だから俺…」