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ずっと傍に……
第22章 幻でもいい…

「その笑顔で…生きて行ってください…僕の後を追わずに…陽葵には生きてほしい…僕が見れなかった未来を…陽葵は見て…感じて…長い人生を楽しんで…」

「…友紀也…」

友紀也は自分の命の灯が消えようとしているのを悟って、最後の言葉を口にする。

「僕は…陽葵に出会えて幸せでした…陽葵が傍にいてくれたおかげで…最後の最後まで幸せだった……あの時…陽葵を手離していたらと思うと…あの時に僕の人生は終わっていたと思います…陽葵がいたから…僕の存在に意味を成していた…僕にとって…陽葵は…僕の人生の…一部だった…」

「私も…友紀也と出逢えてよかった…。あの時に何も知らずに過ごさなくてよかった…最後の最後まで友紀也の傍にいれて私…私…」

必死に我慢していた涙も限界でポロポロと零れ落ちていく。
最後は笑顔で送り出してあげようと思っていても、友紀也の言葉を聞くと我慢できなかった。

「…陽葵…笑って…辛くても…陽葵は笑っていてください…それは僕の…最後の願い…です…陽葵には…ご両親も…千佳さんや咲さん…それに…水無月くんも…います…辛かったら頼って胸を借りてください…そして笑って前を向いて…陽葵…約束してください…」
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