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ずっと傍に……
第23章 最良の日…
「陽葵…子供が欲しいといいましたね…」
私はその言葉に頷いた。
だけどそれに頷くことはなかった友紀也。
「正直なところ…それは不可能に近いんです。放射能治療をしていると無精子になる事が多いそうです。調べてはいませんが、僕もそうなっている可能性が高い。ですが、そうじゃないかもしれない…ですから、これ一度きりです…これで子供ができないのであれば諦めてください。そして、もし子供ができたのなら…育ててください」
友紀也の言葉に涙が出るほどうれしかった。
「陽葵が子供をと言った時…正直困りました…それでもそれが陽葵の願いであれば、残された者の生きていく道筋になるのであればと考えました。それが簡単じゃないことも苦労することも分かっているはずです。それでも僕との子供が欲しいと願うならばと…」
「友紀也…もちろん、単じゃない事も苦労することも分かってる。だけどそれ以上に友紀也との子供がほしかった…友紀也と愛し合った証がほしかった…」
「ええ…僕と陽葵が愛し合った証…陽葵の中を堪能したいのでゆっくりイキますよ…」
そう言いながら、友紀也の動きは本当にゆっくりだった。
それでも重ね合えた悦びは身体中に充満して身体と同じぐらいに心も満たされていた。