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ずっと傍に……
第27章 舞い降りる奇跡…
―――――…
「急にごめんな」
「別にいいけど…久しぶりだね」
久しぶりに大地くんが顔をだしてくれた。
前に会ったのは友紀也が亡くなって少したったぐらいで、人と会うのが苦痛だった私は大地くんも無下にしてしまった。
「前はごめんね…せっかく来てくれたのにあんな態度とって」
「気にしてない…ああいうことがあったんだし当然だよ。」
大地くんは相変わらず優しくて、こんな私でも構ってくれる。
いつでも傍にいてくれた大地くん。
友紀也のお願いだったとしても、ずっと寄り添い支えてくれた。
なのに、私は一度もお礼を言ったことがない。
「大地くん…色々ありがとうね」
「急になんだよ」
御礼を言っても、大地くんはそれが何に対してか分からないようだった。
「うん…色々…友紀也が私から離れて行ってからずっと傍にいてくれたよね。学校にもマンションにも迎えに来てくれた…大地くんも辛かったよね…ごめんね…そしてありがとう」
そう伝えると驚いた顔をして、そして笑った。