この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ずっと傍に……
第27章 舞い降りる奇跡…
「初めの頃はさ…こんなこと考えるの最低かもしれないけど、チャンスだと思ったんだ、俺。…まだヒナの事好きだったし…弱ったヒナの心につけこんだらまたつきあえるんじゃないかって…けど、ヒナ見てて無理だなって分かった…ヒナの友紀也さんに対する気持ち半端ないんだもんな…それでもヒナの力になれればって引き受けた」
私は自分の事ばかりで大地くんの気持ちに気がつかなかった。
そこまで思っていてくれていたのに、残酷な事をしていたのかもしれない。
大地くんの気持ちに甘えて寄りかかり、その時の大地くんの気持ちを考えると苦しくなる。
「ごめん…謝ってすむことじゃないけど…ごめんなさい。」
深々と下げると、大地くんは私の横に座って、私の頭をワシャワシャと撫でる。
「ヒナが気にする事じゃない。俺がやりたくてやったことだ。あの時は邪な気持ちもあったけど、途中からは本当に元気になって前を向いて欲しいと思ってたんだ…それに志保とも出会えたし…」