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ずっと傍に……
第27章 舞い降りる奇跡…
「友紀也…」
本当に、友紀也は私の行く道を照らしてくれる。
死んでしまった今でもこおやって迷わないように生きていく道を示してくれている。
死ぬことばかり考えていた私が、未来を考えられるようになったのは友紀也のお陰…
友紀也がいなくなって生きていけないと思ったけど、いなくなっても私は生きていける。
だって、いつだって友紀也は傍にいてくれている…
「最高のプレゼントだよ。友紀也…」
そう。
本当に最高の素敵のプレゼントだった。
二度と触れることが出来ないと思っていた友紀也の温もり。
それは肌と肌との温もりじゃない。
心と心の温もり。
友紀也が亡くなって、初めて友紀也を近くで感じた瞬間だった。
これからもずっと傍に…
その言葉は本当かもしれない…
「陽葵…泣いているんですか?」
久しぶりにドキッとする。
友紀也を近くで感じている時に、友紀也の声で呼ばれて動揺した。
「ユキッ…友紀也から手紙…今日、私の誕生日…」
ユキに手紙を渡した。
渡す手も震えて、ユキは私を抱きしめて友紀也の手紙を読み始めた。
読み終えたユキは大切そうに封筒の中に入れてギュッと私を抱きしめる。