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ずっと傍に……
第28章 幸せの時の中で…

「ママ~、だっこぉ」

小さな小さな腕を目一杯に広げ、愛くるしい笑顔を向けてくる我が子。
その腕を取って抱きあげると、首に腕を巻き付けてピタリと擦り寄る姿が愛おしくてギュッと力を込めて抱きしめた。

「甘えん坊さん」

「だってぇ~…ママすきッ」

そう言って私のほっぺにチュッとしてくれる。
その仕草がたまらず、頬をスリスリするとキャッキャッとはしゃいで喜ぶ姿に私の苦労も吹っ飛んでしまう。

「もう少し一人で遊んでいてくれる?お夕食の支度ができたらご飯食べてお風呂に入ろう?」

「それは、ママのおねがい?」

「そう。ママのお願い。聞いてくれる?」

そう言うと、愛息子・友也(ともや)は大きく頷いて、先ほどまで遊んでいた積木で遊びだした。
その姿を見ながら友也の好きなハンバーグをフライパンで焼いて行く。
ジューッと言う音と香ばしい匂いがたちこめ、友也は鼻をクンクンさせて私を見てニカっと笑う。
その笑顔を受け止めながら食事の準備を進めた。
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