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ずっと傍に……
第30章 助けて…
パパは何も言わない。
あんな酷い言葉をパパやママに投げつけた私を簡単に許してくるわけがなかった。
友也の…ひとりの人間の命がかかっていたからパパは助けてくれた。
私を許したからではない…

「パパ…私の事は許さなくてもいいの…簡単に許してもらえないことしたことも分かってるから…だけど…友也の事は…助けて欲しい…勝手な言い分だって分かってるけど…また…今回のようなことがあった時はパパにしか頼めない…学先生は何があっても大丈夫なようにしてくれてる。だけど、もしもの時を考えて…パパに話しておきなさいっても言われてたの……」

私はパパの方に身体を向けて、深々と頭を下げた。

「私に…会わなくてもいい。もう連絡もするなというのなら連絡はしません。だけど…友也の事は…助けてください。…また同じように輸血が必要な時は…友也を助けてください。お願いします…」

それが、ずっとパパに頼みたかった事。
友也の血液がRHマイナスと分かった時から、学先生から言われ続けていた。
私とパパとの仲たがいなど子供の生命には関係はない。
病院の方でも血液の確保は十分にしてあるけど、万が一の為に輸血が可能な人がいるのなら頼んでおきなさいと言われ続けていた。
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