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ずっと傍に……
第30章 助けて…
「私にも秘密なの…誰と約束したか教えてくれないのよ」
「ママにも秘密!でもね。ママと結婚するのは僕だからね。負けないもん」
そんな事を私やパパに話しながら、ウトウトし始めた友也の髪の毛を撫でているといつの間にか眠った。
その安心しきった表情にホッとして、ソファーに座ってパパとお茶を飲むことにした。
数年ぶりに会ったのに、友也の事でドタバタとしてて挨拶もまともに交わしてないしお礼も伝えてなかった。
「…パパ…今日はありがとう…。…二度と会ってくれないんじゃないかって思ってたから…理由を聞いて、すぐに駆けつけてくれてうれしかった…。」
「人の命が掛かってるんだ…仲たがいをしている暇はないだろう…」
そう言いながら、パパは昔みたいに大きな手で私の頭を撫でてくれた。
久しぶりに感じるパパの大きな手に胸が苦しくなる。
友也を産むためとはいえ、自分勝手な私に最後の最後には手を差し伸べたパパの愛情に涙が溢れてくる。
「…っパパっ…ごめん…ごめんなさい…酷い事言って…ごめんなさい…」