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もう私、生徒じゃない
第6章 交わらない視線
くだらない思考を巡らせていると
彼女が俺の目の前まで来ていた。
そしてコンビニのビニール袋から出した
赤い細長い箱を差し出してくる。
「午前のお礼です。」
差し出されたものはチョコレート。
1口サイズのチョコレートが一つ一つ紙で包まれ
それがスティック状の箱に入っている商品。
「ありがとう」
仕事柄、糖分はどれだけあっても足りない程だ。
とても気の利く贈り物に素直に礼を伝える。
少し嬉しそうにした彼女は
綺麗に一礼して教室を出て行った。
俺は包みを開いてチョコレートを1つ口に放る。
程よい甘さが口の中に広がって溶けていく。
どうやら俺は彼女にやられているらしい。
また来週彼女に会えると思えば、
今から帰ってやらなきゃいけない仕事も頑張れそうだ。
そうしてもう一つチョコレートを口に放って
俺も教室を後にする。
そして1週間後、木曜の午後の授業。
…彼女と俺の視線が交わることは一度としてなかった。
彼女が俺の目の前まで来ていた。
そしてコンビニのビニール袋から出した
赤い細長い箱を差し出してくる。
「午前のお礼です。」
差し出されたものはチョコレート。
1口サイズのチョコレートが一つ一つ紙で包まれ
それがスティック状の箱に入っている商品。
「ありがとう」
仕事柄、糖分はどれだけあっても足りない程だ。
とても気の利く贈り物に素直に礼を伝える。
少し嬉しそうにした彼女は
綺麗に一礼して教室を出て行った。
俺は包みを開いてチョコレートを1つ口に放る。
程よい甘さが口の中に広がって溶けていく。
どうやら俺は彼女にやられているらしい。
また来週彼女に会えると思えば、
今から帰ってやらなきゃいけない仕事も頑張れそうだ。
そうしてもう一つチョコレートを口に放って
俺も教室を後にする。
そして1週間後、木曜の午後の授業。
…彼女と俺の視線が交わることは一度としてなかった。