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雪の日に祝福を・・・。
第8章  2人の夢
  


「は、い・・・」


「新人ってコンクールに出したりするわよね?にわか知識なんだけれど。」


「はい。」


「どこでエントリーするのかしら?」


「いま、は・・・ネットに応募要項が載ってますよ。調べますか?」


「あら、調べてくれるの?」


 引きつった顔で話しをしている後輩の緩和した態度に驚いていた。


「いいですよ。」


「ありがとう、悪いわね。」


 後輩の善意を受け入れて席に戻った。

 仕事復帰をしたが誰も近寄らないので過ごしやすいと言えばそうなのだが・・・視線は、誰も隠せない。だから1番視線を送ってくる後輩に彼の為になることを頼んでみた。
 まるで〝蛇に睨まれた蛙〟のような怯えっぷりだった。


「若狭、クライアントがお着きだぞ。」


「はい、すぐに行きます。」


 資料を手にして席を立つ。なにも変わらない日常が戻ってきてホッとする。


  
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