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会員制秘密趣向倶楽部 ~お好きなプレイを~ 
第5章  執事男


 ボディーソープで全身を洗われ、中まで綺麗にしてくれる。
「失礼致します……」
 そう言って彼自身の下半身も洗う。
 お互いの体を拭くと、執事は私に新しい下着を穿かせた。
 私が用意して来たもの。下着に密が着いたら、同じ物は穿きたくない。
 同じくブラのホックも止めてもらい、服は着て来た服を着る。
 彼もすぐに、執事の格好に戻った。
 部屋でドライヤーで髪を乾かしてもらうなんて、美容院以外ではない。本当にお嬢様になった気分。
 でもそれも、もうすぐ終わり。
 玄関近くで上着を着せられると、私は彼の差し出した封筒を受け取る。
「お嬢様……。ありがとうございました」
 執事が丁寧に頭を下げた。
「また、お戻りになられますよね?」
 戻ると言うのは、また来てくれるかという意味。
「ええ。勿論よ」
 そう答えると、彼がニッコリと笑ってくれる。
「じゃあね」
「行ってらっしゃいませ。お嬢様」
 彼は望まないのかもしれないが、お嬢様と執事としてではなく、普通にセックスがしてみたいと思ってしまう。
 でもそれは叶わない事。
 私は彼に、お嬢様役として買われているだけ。
 そんな思いを隠し、私は部屋を出た。



つづく



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