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会員制秘密趣向倶楽部 ~お好きなプレイを~
第6章 莉子二十歳 ハメ撮り
そう思っても、快感は容赦なく襲ってくる。
「ダ、メぇっ、あんっ、はっ、ああんっ! んっ……」
ギュっと握ったシーツから、少しして手が離れた。
私は誰? ここはどこなの? 何をしていたの?
何も解らないまま、私は目を瞑った。
「……ちゃん? 莉子ちゃん。大丈夫?」
彼に髪を撫でられ、私は目を開けた。もうカメラは持っていない。
「全部、綺麗にしておいたよ……」
体の汗もアソコの密も、全て綺麗に拭かれていた。
「ありがとう……ございます……」
「失神したから、驚いたよ」
彼が笑っている。
失神するなんて、初めてだった。
実際に気持ち悦かったのと、撮られている異様なシチュエーション。全てに感じすぎてしまった。
「今日は凄いのが撮れたよ。撮る度に、どんどん良くなっていくね……」
そう言われると恥ずかしい。セックスの最中ならそれも刺激になるけれど、熱の覚めた今は照れてしまう。
「着替えてきていいよ」
「はい……」
彼は丁寧に、全身を拭いてくれたようだ。気持ち悪い所は無いが、下着だけは持って来た新しいものを穿いた。
彼の元へ戻ると、大きな画面のテレビを観ている。
『あっ、あんっ』
『はあっ、んんっ』
『左じゃ、物足りないのかな? じゃあ、右。舐めちゃうよ』
多分、最初の方の映像。
自分がした事だけれど、冷静になって見るのは恥ずかしい。
「あ、ごめん」
彼は私に気を遣ったのか、すぐにスイッチを切る。
「今日のを三十分にまとめるなんて、難しいよ」
彼はそれを、極秘の品評会に出すと言っていた。顔は隠してくれる約束だから、特に問題はない。
「はい。ありがとう」
差し出された封筒を受け取った。
「後これ、タクシー代」
そう言って彼が一万円札を渡そうとする。
「チップとかは、貰っちゃいけない決まりなんです」
「チップじゃなくて、足代だから」
「ごめんなさい……」
彼が笑顔で立ち上がる。
「解った。真面目なんだね。また来て、くれるよね……?」
「はい」
「良かった……」
こうして話していると、彼の性癖なんてまるで解らない。
優しそうな人。そう見えるだけ。
玄関まで送られ、私は頭を下げてからエレベーターへ向かった。
つづく