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舞い散る花びら
第1章 とつぜんの脅迫
5時45分。
さくらは浅井教授に言われた通りに理事長室のある学院の事務所棟前に立っていた。
浅井教授が現れ、一緒に最上階にある理事長室に向かった。
エレベーターが最上階に着き、外に出たとたん
さくらは少し違和感を感じた。
最上階は理事長室のほかに来客用の応接室、会議室などがある。
夜6時近くになり外は暗いので、来客に暗いイメージを持たれないよう
明るく照らされているはずの照明が廊下に数台置かれているだけの
テーブルランプだけで薄暗く、なぜかバラの香りのアロマキャンドルがたかれ
さわやかなというより、濃厚なバラの香りがしていた。
浅井教授は
「ホテルの廊下みたいだなぁ。」とつぶやきつつ
さくらを最奥の理事長室へと案内した。
コンコン。 理事長室の重厚な扉をノックする。
スッと扉が開き、現れたのはすらりとした長身の男性だった。
少し冷酷なイメージのある切れ長の瞳のハンサムな男性で、
身のこなしは驚くほどスマートだ。
さくらが驚いて固まっていると、
その男性が
「大学院、国際政治学部の野々宮さくらさんでいらっしゃいますね。」と
見た目に反してやわらかい声で聞いた。
さくらは
「は・・はい。 6時から理事長先生とお会いすることになっております、
大学院、国際政治学部の野々宮さくらです。」
と緊張した声で答えた。
男性は微笑みながら
「私は理事長秘書の氷川と申します。理事長はただいま電話中でして
どうぞ、こちらにおかけになってお待ちください」
とソファーを指示した。
理事長室の手前にはどうやら個人的な来客向けの応接スペースがあるようで
なめらかな質感の木製のひじ掛けのついた一人掛けソファが2客
同じデザインの二人掛けソファがL字型にならび
対面にまた一人掛けソファが2客置かれていた。
奥に重厚そうな扉があるのでそちらがおそらく理事長のデスクなどがある部屋だろう。
「お飲み物をお持ちしますので、お待ちください。」
と秘書の氷川が言って一旦下がった。
浅井教授と隣に座りながらさくらは落ち着かなく部屋を見渡し、
緊張で喉がカラカラなのを感じていた。
さくらは浅井教授に言われた通りに理事長室のある学院の事務所棟前に立っていた。
浅井教授が現れ、一緒に最上階にある理事長室に向かった。
エレベーターが最上階に着き、外に出たとたん
さくらは少し違和感を感じた。
最上階は理事長室のほかに来客用の応接室、会議室などがある。
夜6時近くになり外は暗いので、来客に暗いイメージを持たれないよう
明るく照らされているはずの照明が廊下に数台置かれているだけの
テーブルランプだけで薄暗く、なぜかバラの香りのアロマキャンドルがたかれ
さわやかなというより、濃厚なバラの香りがしていた。
浅井教授は
「ホテルの廊下みたいだなぁ。」とつぶやきつつ
さくらを最奥の理事長室へと案内した。
コンコン。 理事長室の重厚な扉をノックする。
スッと扉が開き、現れたのはすらりとした長身の男性だった。
少し冷酷なイメージのある切れ長の瞳のハンサムな男性で、
身のこなしは驚くほどスマートだ。
さくらが驚いて固まっていると、
その男性が
「大学院、国際政治学部の野々宮さくらさんでいらっしゃいますね。」と
見た目に反してやわらかい声で聞いた。
さくらは
「は・・はい。 6時から理事長先生とお会いすることになっております、
大学院、国際政治学部の野々宮さくらです。」
と緊張した声で答えた。
男性は微笑みながら
「私は理事長秘書の氷川と申します。理事長はただいま電話中でして
どうぞ、こちらにおかけになってお待ちください」
とソファーを指示した。
理事長室の手前にはどうやら個人的な来客向けの応接スペースがあるようで
なめらかな質感の木製のひじ掛けのついた一人掛けソファが2客
同じデザインの二人掛けソファがL字型にならび
対面にまた一人掛けソファが2客置かれていた。
奥に重厚そうな扉があるのでそちらがおそらく理事長のデスクなどがある部屋だろう。
「お飲み物をお持ちしますので、お待ちください。」
と秘書の氷川が言って一旦下がった。
浅井教授と隣に座りながらさくらは落ち着かなく部屋を見渡し、
緊張で喉がカラカラなのを感じていた。