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僕の彩芽
第11章 十一
「ずっと、ずっと、好きだったんですから!そんな男もまともに満足させられないバカペットに、秋人さんを取られたくないっすよ!秋人さぁぁん!」
ポカンと私が口を開けていると、豪はベッドから降り此方へ近付いてきて、私と秋人さんの体を引き離した。その氷のはった様な瞳は、私を睨む。
「彩芽……てめぇ、泣くとか卑怯だろ!」
「え?何が……?」
「女の涙は男にとっては凶器なんだよ!秋人さんは凶器で脅されて、お前に優しくしただけだからな!」
「そうなの……?」
よく分からないけど、そう言われてまた悲しくなってしまった。豪が秋人さんの胸にすり寄っていくと、尚更……
「秋人さん、俺……何でもしますから」
「……何でも?」
「はい。ペットでも奴隷にでもなります。だから俺を……受け入れてくれませんか?」
豪の告白する光景を、私は黙って見る事しか出来なかった。同時に胸が締め付けられる様に苦しくなっている事にも、立ち尽くしながら気付いた。