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僕の彩芽
第11章 十一
「彩芽ちゃんもきっと、動揺しちゃっただけだよ。ね?」
「はい……」
「可哀想だな……俺なら人として、彩芽ちゃんを愛してあげるのに……」
そう言って龍生さんは太腿の上にある私の右手を握って、優しく微笑んだ。
……嗚呼、やっぱり恋人にするならこういう人だな。優しくて、思いやりもある。絶対ローター責めしてやるなんて事、言わない筈。
「……すいません、ちょっとおトイレに……」
私はお辞儀しながら立ち上がり、龍生さんの手を離す。そして笑顔で返事を返す龍生さんへ、またお辞儀をして、トイレに向かって歩き出した。
「うん。待ってるね」
「はい……」