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愛しき俺の半身
第5章 母親



10分くらいでパトカーのサイレンが鳴り響き、家に制服の警察官がゾロゾロと入って来る。


「藤沢 星耶さんは?」

「俺です。」


人形のように無表情になった星桜を抱きしめたまま答える。

別の警察官が男に駆け寄った。


「呼吸をしています。すぐに救急車を…。」


無線で救急車を呼ぶ声がする。


「彼女が妹さん?」


質問に頷く。


「大丈夫だから…、妹さんもすぐに病院に連れて行くからね。」


警察官が優しく俺に話し掛ける。


「助けてください…。」


俺は馬鹿みたいに泣きながらその言葉を繰り返す。

母親に別の警察官が話を聞いていた。


「大丈夫、助けてあげるから…。」


初めて大人に頼った。

いつも星桜と2人で生きて来た。

星桜を自分だけで守れると思っていた。

その全てが崩れて自分を見失っていた。

救急車が来て、小汚い男が担架で運ばれた。


「妹さんも…。」


救急隊員が星桜を担架に乗せようとした。


「ひぃぃぃっ!っいやぁぁぁーっ!」


星桜がまた狂ったように叫び出す。


「星桜!星桜!大丈夫だから!」


俺が星桜を抱きしめても星桜は叫び続ける。

無理矢理に俺から星桜が引き離されて担架に乗せられてベルトで縛り付けられる。


「星桜!」


そう叫んだ瞬間、さっきの警察官に腕を掴まれた。


「すまない、君には警察に来てもらう。お母さんの証言だと君が男を殺そうとしていたというし、君自身も通報で人を殺したと言っているよね?」


助けてくれると言った奴にいきなりの裏切りを受けた気分だった。


「大人しくすれば逮捕はしない。だから、一緒にパトカーに乗って警察に行こう。そこで何があったのかをちゃんと話すんだ。」


俺を裏切った警察官がそんな事を言った。



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