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SSS
第1章 誓いのイースター・エッグ
「詐欺ならお帰りください。和泉凪は急用で日本にはいません」
「あ……」
思わず膝から力が抜ける
カメラから凪が消えたのを見て、ようやく玄関の扉が開いた
「……人の家の前で座りこまないで。近所迷惑」
「美和……」
見下ろしてくる怒りの眼差しにも関わらず、凪は弾かれたように立ち上がり彼女を強く抱き締めた
「……やっぱり偽物だ。凪がこんなに感情的になるはずない」
「何タチのわりぃ嘘付いてんだよ。ふざけんな」
その言葉に美和がピクリと反応し、思いっきり凪を引っぺがした
「ふざけんなはこっちの台詞だよ! 先に嘘ついたのはそっちでしょ!」
「あ、あんなの軽い冗談……」
「タチが悪いどころじゃない! 最低だよ!
向こうで何があったか知らないけどね! 自分が冗談なんて言うキャラじゃないの自覚して!」
半分涙目になっている美和を見て、サプライズのつもりだった凪は一気に小さくなっていた