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抱かれる日々
第12章 籠の鳥

最近"エリカ"が枯れかかっているように見える
あなただけはあたしの事ちゃんと..
分かってくれてるわよね?
だから置いて行かないで
「鈴蘭そのままじゃねーか」
煙草を銜え何とも言えない表情の鉱輝様
「抜くと殺す事になるので」
「へー、そういう事考えるんだ」
あたしはメリットのない事などしない
やる必要のある事と必要のない事の区別。
「とりあえずこれやるわ」
スッと突き出してきたのは花ではなく何かの種
「これは何ですか?」
「咲いてからのお楽しみ~」
ニヤニヤしながら去っていってしまった
それだけを渡しにきたのね
あたしは"エリカ"の近くではなく
あえて遠くの花壇に種を植えた
何の花が咲くんだろうか

