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つらい恋なんか投げ捨ててやる
第3章 つらい恋を投げ捨てろ 前を向いて胸を張って歩けるように
「あなたが誰とゴルフをしようとわたしには関係ない。一緒にプレイしようだなんて思ったこともないだろうし、わたしがこんなことを言ってもどうせ誘う気も起きないでしょう」
「きみ・・今日はいったいどうしたんだ」
「インフルエンザの話に戻します。いいですか」
「あ、ああ。いいよ」

彼は完全にわたしに気圧されていた。でもわたしの心の表側は平静で、深く潜った底には静かな悲しみが横たわっている。

「40度の熱にフラフラになったわたしは、今あなたに側にいてほしいと強く願った。側にいて優しくしてほしい。大丈夫かいとか言って心配して欲しい。でもあなたはいなかった。あなたは来てくれなかった」
「そ、そんことを言われても仕事中に抜け出せる訳がないだろう!」
「でもあなたは子供が熱を出したと奥さんから電話をもらった時、わたしとの大切な約束をすっぽかしてとっとと帰ってしまった。あの時のわたしの気持ちが分かりますか」
「あの時ときみが熱を出した時とは状況が違う。それに・・だって、仕方ないじゃないか」
「そうね。仕方ない。大切なお子さんだもの」
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