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ほのぼのした時間を
第12章 クリスマスフェス参戦
来るの早くない!?
まだ打ち上げの最中なはずなのに…
ドアの前で考え込む私をよそに、春人はソファに座るとチキンにかぶりついた。
「うんまー!出来立てやし、タイミングバッチリやん。茜さんチキン食べた?」
「いや…それより、来るの早過ぎでしょ!?」
「えっ、早く来たらアカンかった?」
しょげた顔に思わずキュン…としそうになったけど、コレはハッキリさせないと…
「そうじゃないけど…すぐに抜けたら皆不審がるでしょ?」
「『頭痛いから先抜けさせてもらう』って言ったら、大丈夫やった」
「その理由でいけたんだ…でも…」
「でも、じゃない」
言葉を遮った春人の顔は、色気とカッコ良さが入り混じったものに。
先程までのワンコっぽさは微塵もない。
チキンの脂にまみれた指を、私を見つめながら1本ずついやらしく舐めていく。
「茜さんは俺とイブの夜を過ごすの嫌なん?さっきから嬉しそうにしてないけど…」
「そんな事無いよ!今日だってライブに来られて嬉しかったのに、その上春人とこんな素敵な場所で過ごせて…」