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第5章 微熱の一夜…(灼熱の砂丘)

愛美の躰が思わずビクッと反応する。

アサドはそんな愛美を含み笑いながらわざと愛美の手の中で張りを持たせていた。

急にググッと反りが増し、硬く突っ張るアサドの猛りに愛美は一瞬だけ怯えて手を引きかけた。

だがアサドはその手を捕まえる──

「離したらだめだ──…」

「……っ！…」

愛美の耳たぶに唇を付けてぼそりと吐息交じりに言い聞かせる──

「あ……っ」

ゆっくりと愛美の手の上から握ったまま、アサドはその猛りに上下の律動を加え始めていた。

愛美は怯えながらも手の中でなおさら大きく脈動を打ち返す猛りに釘付けになる──

どうしていいかわからない……

アサドにされることすべてに恥ずかしさが沸く。

なのにその厭らしさにとても興奮している自分を誤魔化すことができなかった…

愛美は小さく唾を飲む──

アサドはその渇きを潤す熱い音を聞き逃さなかった。

「欲しくなってきたか…」

「そんなっ……」

「ならもっと我慢しろ……沢山我慢して──…そしたら最高に気持ちいい思いが味わえる──」

「───っ…」

囁いてふっと笑ったアサドにまた愛美はコクリと唾を飲んだ。

「沢山、我慢して……そしたらいっぱいイカせてやる……楽しみだろ」

アサドは赤い顔を俯かせた愛美を覗き込み、愛美の唇を塞ぎながら舌を潜り込ませる。